温故知新ということ

中高年でもできる○○講座、みたいな番組がNHKでよく放送されてる。分かりやすい解説の仕方の勉強にでもなるかな?と見てみたんだけれど、どうもその内容からして一抹の不安を感じた。

内容云々ではなくて、携帯で写真を貼り付けてメールに添付してお友達とやり取りをしましょう、インターネットで様々なことを調べてみましょう、コンサートチケットのネットショッピングに挑戦しましょう、のような講座だった。で、こうすれば写真をお友達と見せ合えます、難しいニュースでも理解できます、韓流スターに逢えます、だから覚えましょうね、と。で、大半の人が「パソコンなんて無理、メールなんかわからない」と投げ出してしまう。ここが怖い。ちょっと待ってくれ。

別にカメラなんて昔からあったし、いまだにスーパーに買い物に行けば大抵写真屋さんが入っている。メール使えなくたって手紙書けばいいし、図書館行けば大抵のことは分かるだろう。もし本がなくても司書さんに聞けば調べてネットのページのプリントアウトくらいくれるはず。チケットなんか電話でも注文できるし、ネットでしか買えなくたってファンクラブとか身内でサークル作っちゃうとかすればなんとかなるだろう。

「パソコンや携帯を使うと便利になる」ということを「パソコンが使えないと出来ない」にすり替えてしまっている。デジカメ写真をブログにアップできなければ銀塩プリントして喫茶店で見せ合えばいい、メールが使えなければ手紙を書けばいい、ネットが使えなければ図書館で調べればいい。いくらでも方法はあるんだ。年寄りを置き去りにして!と愚痴っている中高年にせよ、携帯が一瞬でも止まったら怒り狂う若者にせよ、いくらでも代替案なんかあるんだからAがダメならB、と思考停止せず柔軟に対応したい。他に方法は無いか、何とかならないか、頭を使って考えたい。

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