東北地方で海岸線の堤防の修復、補強工事が進んでいる。高さ10m以上の防波堤をあちこちに作るようだ。しかし住民の方からは海が見えない所では暮らせないという反対意見も出ているそうで、なかなか難しそうだ。あの破壊力では果たして補強しても防げるのか、という懸念もあるし、高台その他への移住という案も出ている中で、なぜこういった工事は勝手にどんどん進むのか。よほど工事をやりたい人が多いのか?
ところで昨年の事業仕分けで話題になったスーパー堤防を覚えているだろうか。100~200年に一度の水害に備えるために莫大な予算をつぎ込んで堤防を整備しようというもの。これは川の話かもしれないけれど、去年の2月にテレビやネットでみんなが何を言ってたか覚えているだろうか?今のペースでは完成までに400年かかるという点や、数百年に一度の水害に備える、と言う点についてボロクソに言ってたと思う。やれ利権だ、天下りだ、100年後にはこいつらいないから責任も取らないぞ!と散々だ。当時の日記に、その100年に一回の災害が明日来るかもしれないんだから、完成に400年かかるとか、100年に一回しか起こらないのにこんな予算もったいないから中止、という考えはおかしい、と書いた。マネジメントや優先順位の問題であって、要る要らないの話ではないだろう、と。新聞やラジオにも投書したけど不発だった。その一ヶ月後に何が起こったかはもう書かない。
が、その時ボロクソに言った奴ら、1000年に一度の災害に対してこれほどの工事をしようとしてることに対してなにか言うことはないのか。もちろん、あの惨劇を目の当たりにし、考えが変わったならそれでいい。が、覚えてないだけじゃないのか。それが悔しいし、もどかしい。これほどの犠牲の上に立ってしまった以上、その場凌ぎではなく、全国民が真剣に考えた行動をしないと報われないじゃないか。