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骨髄バンクドナー登録について

先日、骨髄バンクでドナー登録を行った。同級生が苦しんでいる事をたまたま知ったことがきっかけだ。身内なら直接検査するようだが、そういった間柄ではないのでいろいろ考えた結果ドナー登録しておくことにしたのだ。とても大切なことだと思うので手順や移植のについての事をまとめておく。献血はみんなにして欲しいし臓器移植の意思表示カードも全員に携帯して欲しいと思っているが、骨髄バンクに関しては私はドナー側もリスクが大きいと思った。みんなに登録して欲しいとは言えないが、是非どういうものかだけでも知ってもらい、各自で判断して欲しい。対岸の火事ではなくしっかり考えて欲しい。

ドナー側の詳細は日本骨髄バンクのホームページで詳しく学べる。登録は採血だけだ。ホームページやリーフレットで解説や注意点を学んだ後、申込書に記入して献血ルームや献血バスに持って行く。献血ルーム以外にも日時は限定されるが市役所や保健所でも可能なことが多い。今回は献血と同時に行ったので献血の予備検査の時に同時に採血した(一回しか針刺していないということ)。ドナーカードを受け取って完了。たったこれだけだ。

問題はいざ骨髄が適合してドナー候補となった場合。患者側は移植前に造血細胞を破壊する処置をするので、その後は絶対に中止できない。そのためドナー候補者本人だけでなく配偶者もしくは両親及び立会人を含めて面談を行い同意を得る必要がある。さらに事前に自己輸血のための採血を行ったり、末梢血幹細胞提供の場合は事前に薬物投与を行い白血球を増やしたりという行程がある。骨髄採取には3泊4日の入院が必要で、ドナーは全身麻酔後骨髄を採取される。退院後はすぐ日常復帰できるものの、数日から数週間は何かと影響がある場合があるようだ。患者さんにとっても輸血とはわけが違い、移植したら必ず治るというものでもなく、上記のように負担は凄まじい。ドナーと患者はお互いに分からないようになっているけれど、お互いに非常にリスキーだ。

登録後、候補(MAX5人)となり最終的にドナーとなる確率は2.4%、これが多いと思うか少ないと思うか。個人的に気軽に登録を勧められないのはこの辺りも大きいのだが、現在の患者さんが骨髄移植できる確率は通算で37%だそうだ。21世紀のこの時代に37%なんて納得がいかない。患者さんじゃなくて希望者の37%なのだ。

ドナー登録者が少ないのは入院が必要で全身麻酔という負担の大きさもあるだろうが、仕事が休めないからとか、休業補償がないから、と言う理由も多いだろう。(実際ドナー候補は9割以上の患者に見つかっている。医学的に不適格、および辞退した結果、移植できていないのだ)なぜドナー候補になった社員を会社は応援できないのだ。裁判員以上の待遇を義務化するくらいは法律で出来ないのか?もちろん善意でのことなのでドナー登録しないことを批判してはならないが、仕事がネックになるなんてことがあってはならない。

あまりにもリスキーなので患者さんにとっても移植するかどうかというのは判断が難しいことだと思う。ドナー登録しようぜ!と気軽に言って良いものなのかどうか正直迷ったが、今回自分で調べるまでこういう事は知らなかった。明日は我が身だし、無理に移植をすすめるのではなく、あくまで選択肢を増やすためにも、是非多くの人にしっかりと考えて欲しい。

ドナーカード。とても重い。
ドナーカード

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