実家の岐阜県関市には岐阜県立博物館があって、時々散歩がてら訪れていた。一般的な教育用の自然や歴史に関する展示だけでなく、関市にあるだけあって日本刀や円空作の仏像も充実していて、何回行っても楽しめる。（関市には関鍛冶伝承館やフェザーミュージアムもあっておすすめ。）そんな中、愛知県に引っ越して名古屋市も電車で楽々という環境になったので、近郊の科学館やら博物館をめぐってみた。
まずは何はさておき名古屋市科学館。ギネスに載った最強のプラネタリウムが売りだ。あまりの人気に整理券すら手に入らなかったけれど、常設展だけでも十分楽しめる。(常設展だけだと、同じ敷地の名古屋市美術館との共通チケットが格安！) 
中は大人が見ても夢の国。科学、工業、生物、宇宙などフロアごとに充実の展示だ。 
竜巻を発生させるラボ。 
マイナス30℃を体験、極寒ラボ。（整理券必要）入れなかった場合はだれでも入れる「寒い部屋」で我慢。（＋10℃） 
宇宙フロアはプラネタリウムの投影機や各種望遠鏡が展示されており、さすがの充実ぶり。レーザーで望遠鏡の仕組みを解説。 
外に出るとH2Bロケット。中はこうなっているのか・・・ 
同じ敷地に名古屋市美術館があるので共通チケットで見学。 
こちらはちょっと上級者向けか？展示がこだわりのラインナップすぎて（特定の画家特集とか）好みに合わないとちょっと辛い。ふらっと訪れる時は特別展のチケットも買ったほうがいいかも。ちなみに科学館内部にはパンの自販機くらいしか無いけれど休憩スペースは充実しており、弁当持参の家族連れで賑わっていた。
続いて名古屋市博物館。科学館から地下鉄ですぐだ。 
ここは全国各地にありそうな一般的な博物館といった趣き。この地方の歴史から（地理的に紀元前から人口が多かったようで土器やら石器が多い）近代工業についての展示が充実。愛知といえばこれ。豊田G型自動織機。ここから一世紀弱、時代は電気自動車だ。 
県外からわざわざ行くほどのこともないかもしれないけれど、定期的に訪れているとその時々の自分の興味に応じて楽しめるかも。カフェもあるので科学館の帰りに寄ってもいいかもしれない。
名古屋に遊びに行ったついでに寄りたいのがでんきの科学館。中部電力の施設で無料だ。 
発電所から変電所、電柱や地下を通って家庭まで電気の流れを学べる。絶縁のためのガイシだとか、電柱に乗っている変圧器だとか、よく目にする割には仕組みを知らない機器を実際にみて学べるのが良い。名古屋市科学館のすぐ側だけど、むしろ名古屋市博物館とセットで訪れると一日楽しめそうだ。（科学館とセットではさすがに見劣りする・・・）
これまた単体で訪れるにはボリューム不足だけれど、知多電力館。 
知多の火力発電所併設の資料館で、ワンフロアに火力発電所の解説がぎっしり。近くの名古屋港海釣り公園の帰りに寄るのがおすすめだったけれど、その海釣り公園が閉鎖。痛い・・・でも新舞子マリンパークからの車も通るはずなので休憩がてら寄り道すると楽しめると思う。
碧南には碧南海浜水族館が。名古屋方面からでは名古屋港水族館や岐阜のアクア・トトがあるけれど、ここはデートというよりも魚の学習に特化。ここには県外からも足を伸ばしてほしい。大きな水槽もあるけれど、小型水槽での魚の習性の解説が絶品。 
ハゼは背中が乾くと困るので寝返りを打って濡らします、とか実際に観察できる。 
この地方の魚が充実しているので、近くの碧南海釣り広場で釣りを楽しんだあとに寄れば、さっき釣った魚が海の中ではどう生活しているか、なんて事がオンタイムで学べる。好奇心に火がつくぜ。
そして個人的には大ボスのトヨタ博物館。名古屋の産業記念館が自動車の仕組みや自動車工場の仕組み寄りなのに対してこちらは世界の車の歴史に特化。蒸気の頃からの自動車の歴史が詰まっている。しかも基本的には全部動かせる状態！
世界最初（自動車の定義によるけど）のこれが、 
こうなってから、 
こうなって、 
こうなり、 
こうなる。この間たった100年ちょっと。 
何もかもがピカピカで夢とロマンの結晶。人類の進歩の歴史が工業の歴史だとすればすべてがここに在る！と大興奮。愛知万博のモリコロパークの隣なのでセットでどうぞ。
この他にもこの地方には名古屋港水族館に東山動植物園、明治村にリトルワールドと全国に誇れる施設が盛り沢山。意外と大人になると行かないものだけれども、家族連れにかぎらずドンドン訪れて欲しい。思いの外興奮するはずだ。