とうとう迎えた二次試験、会場は中京大学。8人がけの机を3人で使う。昨年は一番右側の席だったのだけれど、端っこなので問題用紙を正面においたら電卓を置く場所がない。受験票も右上に置けと言われるが、問題用紙に重なって邪魔だった。試験終わってから要望だけ伝えておいたせいか、今年は椅子一個分左にずれてた。(今年は真ん中の席だったから関係ないが。)
事例Iは金属の表面処理メーカーの事例。取引先から海外進出を打診されているが、他の取引先と進出した際に苦労した経験もある、といった筋書き。例年通りの企業組織に関する事例で特に問題はなかったと思う。
事例IIは酒造メーカーの事例。地元向けに焼酎を製造していたが、全国展開する酒造メーカーや県内展開する酒販店と提携して売上を伸ばした、近年では再度地元顧客との関係性を強化したい、という筋書き。コーズ・リレーテッド・マーケティングなどとテキストでチラッと見たことがあるだけのような単語なんかが登場しビビる。利益の一部を寄付したりすることなんだけれども、これを推測で与件中にあるメーカーとの提携などだととってしまうと大きく失点する。
事例IIIは食肉加工メーカー。スーパー向けの少品種多量生産を行なっていたが、外食チェーンなどの多品種少量生産需要が増え、さらにセントラルキッチンの受託も検討中、という筋書き。難易度はそれほど高くないと思うのだけれども、ボリュームが大きく、時間が足りない。出荷量が少ない外食チェーンとの取引を縮小して、あくまでも少品種多量生産で行くのか、多品種少量生産体制を築くのか、意見が分かれそうだ。セントラルキッチンのボリュームが分からずにどっちに振るかの判断が難しい。
事例IVは温泉旅館。例年とガラっと出題様式が変わった。例年の経営指標の問題がなく、しかも一問目で計算した予想売上高や利益額を使って後の問題を回答するパターン。計算過程も記入するとあって部分点くれるんだろうけれど、最初に間違えたらキツイ。キャッシュフローの計算などは分かる人にはなんてこと無いのだろうけれど、財務は中小企業診断士のテキストや過去問で勉強しただけの人には酷だ。例年のような言葉で説明する部分もないので計算できなかったらアウト。10年分の過去問のパターンと違い過ぎる。「違った切り口での計算を求める問題が一問追加されました」ではないのだ。答案回収時に見回したらみんな未回答部分がたくさんあるようだ。なんとか持ちこたえて足切りにならなかった人の勝ちといったところか。
まあでも、持ち帰った問題が過去問の解説や市販のテキストを見ながらでも解けないというのはやっぱり気持ちが悪いよね。試験対策は過去問で、と言うのは定石だと思うし、国家試験であれをやられたら経理業務経験者じゃないと合格できないじゃないか。発表までは一ヶ月強、神頼みと引き寄せの法則で悪あがきしましょうかね。